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介護リーダーが抱えやすい悩みとは? 現場で役立つ課題解決のコツ

介護リーダーが抱えやすい悩みとは? 現場で役立つ課題解決のコツ

介護施設で介護リーダーを務める方からのお悩みです。ケアマネジャーやデイサービス管理者など、介護現場でさまざまな職務を経験してきた専門家の古畑佑奈さんに、介護リーダーが抱えやすい悩みとその対処法について、詳しく解説していただきましょう。【執筆者/専門家:古畑佑奈】


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本日のお悩み:リーダー職のお悩み

最近、職場でリーダー職を任されたのですが、新人指導や人間関係など、日々悩みが尽きません。介護リーダーが抱えやすい課題や、その対処法についてアドバイスをお願いします。

「自分にはまだ早かった?」介護リーダーが抱えやすい不安とは

■執筆者/専門家

古畑 佑奈

https://mynavi-iryofukushi.jp/media/users/19

社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員 特別養護ホーム生活相談員、訪問介護事業、地域包括支援センターにて介護支援専門員の経験あり。 現在は、デイサービス管理者として勤務。 地域でのネットワーク活動では事務局として「死について語る会」や「3大宗教シンポジウム」など幅広いテーマの勉強会やイベントを企画・運営の経験がある。 すきな食べ物はラーメン。

介護リーダーになると、「利用者さまのために良いケアを提供したい」という思いだけでは、乗り越えられない壁にぶつかることがあります。

利用者さまへのケアに加えて、チームのあり方や動き方にも目を向ける必要があり、悩みが尽きないと感じる方もいるでしょう。介護現場では、経験年数に関係なくリーダーを任されることも少なくないため、「自分にはまだ早かったのでは」と不安になることもあると思います。

今回は、そうした方に向けて、介護リーダーが抱えやすい課題と、その対処法についてお伝えします。

介護リーダーの悩み6選|新人指導・人間関係・業務負担を乗り越える解決策

■1.職員によって仕事の質に差がある

介護現場では経験年数や知識量、介護に対する価値観の違いから、どうしてもケアの質に差が生まれます。そのため、リーダーとして全体を俯瞰していると、「なぜ意図が伝わりにくいのだろう」「自分がフォローしなければ」と感じる場面も増えるでしょう。

しかし、全員を同じレベルにしようとすると、リーダー自身が疲れてしまいます。大切なのは、職員一人ひとりの能力差をなくすことではありません。施設として守るべきケアの基準を共有し、全員で守ることです。

利用者さまへの声掛け、安全確認、記録の方法などについては、「必ず全員が同じように行う」という共通認識を持つことで、チームとしての介護の質が安定します。だからこそ、申し送りやミーティングを活用しながら共通認識を定着させ、「利用者さまにとって何が大切か」を繰り返し発信することも、リーダーの大切な役割なのです。

■2.注意や指導が苦手

リーダーになった直後、「注意しなければならない立場」になり、とまどいを感じる方は少なくありません。特に年上の職員や経験豊富な職員への指導は、精神的な負担も大きいものです。

嫌われたくないという気持ちから、指摘をためらってしまうこともありますが、必要な指導を先送りにすると、利用者さまへのケアや職場全体の連携に影響が出ることがあります。無理のない範囲で、伝え方を工夫しながら少しずつ取り組んでいきましょう。

そんな時は、人格ではなく行動に焦点を当てることを意識してみてください。

例えば

「なぜできないのですか」

ではなく、
「この場面ではこう対応していただけると助かります」
「こうすると利用者さまがより安心できますね」

という伝え方にしてみてください。それだけで、相手も受け入れやすくなるでしょう。また、改善点だけでなく、良かった点を伝えることも大切です。

指導は相手を責めるためではなく、より良いケアにつなげるために行うものです。その目的を見失わないようにしましょう。

■3.自分の介護業務が終わらない

リーダーになると、現場業務に加えて会議やシフト作成、書類業務、家族対応などが増えていきます。ふと気づけば、「毎日残業ばかりになっている」という状況に陥ることもあるでしょう。人によっては、「誰かに頼むより自分でやったほうが早い」と考えて、仕事を抱えがちになることもあります。

しかし、リーダーの仕事はすべてを抱え込むことではなく、チームが円滑に動く環境を整えることです。他の職員に任せられる仕事は任せる、優先順位を整理する、完璧を求めすぎない。そうした意識を持って、負担を軽減する工夫をしてみてください。それが、結果的にチームのためになるはずです。

自分に余裕がなくなると、職員へのフォローや利用者さまへの対応にも影響が及びます。自分を守ることも大切な仕事だと考えましょう。

■4.スタッフのモチベーション管理

「職場の雰囲気が良くない」
「離職者が続いている」
「職員の意欲に差がある」

こうした悩みもリーダーからよく聞かれます。

職員全員のモチベーションを上げるのは簡単ではありません。仕事への価値観や、やりがいを感じるポイントは人それぞれだからです。だからこそ、特別なことをしようとするよりも、日ごろの関わり方を大切に心掛けてください。

例えば、日々の感謝を言葉にして伝えてみてはどうでしょう。

「助かりました」
「利用者さまが喜んでいましたよ」

そのような何気ない言葉が、職員の励みになることは少なくありません。職員が「自分の仕事を見てもらえている」と感じられる環境づくりは、リーダーだからこそできる大切な支援です。

■5.相談できる相手がいない

リーダーになると、
「弱音を吐いてはいけない」
「自分がしっかりしなければならない」

と考えて、悩みを抱え込んでしまう方も少なくありません。

しかし、一人で悩み続けると視野が狭くなり、冷静な判断ができなくなることがあります。そうならないためにも、管理者や他部署のリーダー、信頼できる先輩など、悩みを共有できる存在を持っておきましょう。

相談することは、より良い判断につなげるための大切な行動です。話すことで、考えが整理されることも少なくありません。考えるべきことや対応事項が多いリーダーほど、相談相手が必要です。そのことを忘れないでください。

■6.世代や文化の違いによるコミュニケーション

近年の介護現場では、20代から60代以上まで幅広い年代の職員が働いています。更に、外国人介護職員を受け入れる施設も増えており、職員の多様化はますます進んでいます。そうした環境においては、世代や文化、育ってきた環境の違いをきちんと理解することも大切です。

例えば、若手職員に対して「なぜ、指示されないと動かないのだろう」と感じた場面があったとしましょう。しかし、それは能力の問題ではなく、若手職員が「分からないことを勝手に判断してはいけない」と考えているからかもしれません。

■外国人介護職員への伝え方のポイント

また、外国人職員の場合は、「適当にやっておいて」「状況を見て判断して」といったあいまいな表現に戸惑うことがあります。そのときに「日本語が理解できなかったのかも」と決めつけてしまうと、意図の確認が不十分になり、すれ違いが起こることがあります。

そのため、指導する際は、「食事介助の前にエプロンを準備する」「記録はケア終了後30分以内に入力する」など、できるだけ具体的に伝えることを意識しましょう。更に、「分かりましたか?」ではなく、「どのように理解しましたか?」と確認することで、認識のズレを防ぎやすくなります。

世代や文化の違いを問題として捉えるのではなく、チームの強みに変えられるような関わり方を意識したいですね。

まとめ:悩みながら、自分らしいリーダーを目指そう

リーダーに必要なのは完璧さではありません。職員の話に耳を傾けること。困ったときには周囲に相談すること。そして、利用者さまにとってより良いケアを考え続けること。そうした積み重ねが、少しずつリーダーへの信頼につながっていくのだと思います。

リーダーだからといって、一人で努力し続ける必要はありません。ときには周囲を頼りながら、自分らしいリーダーの形を見つけていってください。

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この記事のライター

社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員

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