本日のお悩み:50代・未経験でも介護職に転職できる?
50代・未経験でも採用されるのか?
■執筆者/専門家
茨城県介護福祉士会副会長 特別養護老人ホームもくせい施設長 いばらき中央福祉専門学校学校長代行 NPO法人 ちいきの学校 理事 介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント 介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)
■介護業界では50代・未経験からの挑戦も珍しくない
私は毎年、「介護労働講習」という、離職者を対象とした職業講習で講師を担当しているのですが、その受講者の皆さんの平均年齢も50歳を超えています。
■異業種で培った経験は介護現場の強みになる
介護の仕事は、単に食事や排泄、入浴といった介助を行うだけのものではありません。介護とは、人生の大先輩である高齢者の皆さんに対して、その方の身になって考え、その方が望む暮らしを実現していく仕事です。そのためには、相手の人生、生活歴、仕事、家族、趣味、価値観、好きなこと、苦手なことに寄り添う力が必要になります。
■人生経験が利用者への理解や共感につながる
それに対して、50代の方には、職場や家庭、地域の中で培ったさまざまな人生経験があります。職場での人間関係や仕事に対する責任、失敗や苦労、家族との関わり、地域での役割など、これまでの経験はすべて、介護サービスを利用する高齢者(以下、利用者)に寄り添う力となるでしょう。
50代の客観的視点が大きな力に
■異業種だからこそ気づける介護現場の課題
「この言葉づかいで良いのだろうか」
「もっと効率的な方法があるのではないか」
「サービスを受ける側から見て本当に適切なのだろうか」
私自身も、もともと介護を専門的に学んできたわけではなく(大学では経済学を専攻していました)、介護に関する知識が十分でない状態でこの世界に飛び込みました。そのときに感じた多くの違和感は、いまでも仕事に携わるうえで非常に役に立っています。
■介護現場が「閉じた環境」になりやすい理由
それらは、いずれも必要な措置です。ただし、そのために外部の言葉や客観的な視点が入りにくくなり、「閉じた環境」になりやすいことも事実です。その結果、利用者との信頼関係を築くための行為が、いつの間にか過度ななれ合いになってしまうこともあります。
■なれ合いが利用者の尊厳を損なうことも
介護サービスは、利用者やご家族から対価をいただいて提供している専門的なサービスです。親しみは大切ですが、専門職としての礼節や、利用者の尊厳に対する配慮を失ってはいけません。
■異業種で培った経験は介護現場の強みになる
・営業職で身につけた傾聴力
・事務職としての正確性
・製造業で培った安全意識
・管理職としての調整力
・家庭や地域での生活感覚
70代後半介護助手女性の事例
もちろん、年齢が近ければ良いという単純な話ではありません。しかし、人生経験を重ねてきたからこそ、相手の気持ちを受け止められる場面は多いのです。
資格があったほうが採用されやすいのか?
■資格があると採用で有利になる理由
■まずは介護職員初任者研修を検討しよう
■初任者研修の受講が難しい場合は入門的研修も選択肢に
入門的研修は、介護の仕事に関心がある方が、介護の基本を短時間で学ぶための研修(21時間)です。都道府県・市町村などが実施主体となっているため、まずはお住まいの地域で実施状況や詳しい内容を確認すると良いでしょう。
求人応募や面接で大切なこと
■50代未経験者が面接でアピールできる強み
1つ目は、人生経験・社会経験が豊富であること。
2つ目は、介護業界を客観的な視点で見る力があることです。
■介護の仕事に求められる姿勢とは
介護の仕事は、利用者の生活と尊厳に関わる仕事です。だからこそ、技術だけでなく、倫理観や真摯な姿勢が重視されます。例えば、「利用者に少しでも笑顔になってもらいたい」「したくてもできなくなったことを実現するお手伝いをしたい」「介護人材不足という社会課題に対して、自分も力になりたい」といった思いがあることは、介護サービスの質を高めるうえで非常に重要です。
■採用担当者が未経験者に期待していること
面接では、動機や志に重きを置き、「なぜ介護の仕事をしたいのか」「経験をどう活かしたいのか」「どのような介護職になりたいのか」を自分の言葉で語れる(記載できる)ように準備しましょう。
まとめ
私も同じ50代、共にがんばりましょう!
■あわせて読みたい記事
介護の資格(王道〜キャリアアップ〜専門特化まで)難易度・費用・期間など徹底解説【2026年版】 | ささえるラボ
https://mynavi-iryofukushi.jp/media/articles/1424介護資格はどれを選べばいい?本記事では介護資格32種類を一覧で比較し、難易度・費用・期間・キャリア別にわかりやすく解説。未経験からキャリアアップまで自分に合った資格が見つかります。【執筆者:ささえるラボ編集部】
ライフステージごとにどう描く?介護業界でのキャリアプラン | ささえるラボ
https://mynavi-iryofukushi.jp/media/articles/1204介護の仕事を始めたいけれど、「夜勤をこなせるか不安」「身体介護による負担が大きい」といった理由で決心がつかないという人は多いでしょう。しかし、介護業界の業務内容は多岐にわたり、積み上げてきた経験やキャリアを生かした働き方がきっと見つかるはずです。ここでは、ライフステージに応じて介護業界でのキャリアプランを考えるために役立つ情報をご紹介します。
50代からの転職|採用担当はどう見ている?50代での転職先に介護職をおすすめする5つの理由 | ささえるラボ
https://mynavi-iryofukushi.jp/media/articles/29[2024年7月更新]さまざまな人生経験やキャリアを積んできた50代は、他の年代と比較して多様な利用者さんに対応しやすいことから、介護の仕事に向いていると言えます。とはいえ、転職活動は長期化しやすいので、施設の種類や働き方についてはしっかり確認し、焦点を定めておくことが大切です。【執筆者:ささえるラボ編集部/専門家:大庭欣二】

茨城県介護福祉士会副会長
特別養護老人ホームもくせい施設長
いばらき中央福祉専門学校学校長代行
NPO法人 ちいきの学校 理事
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)