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久しぶりの介護現場復帰が不安!潜在介護福祉士が復帰に向けて行える準備や心構えとは?

久しぶりの介護現場復帰が不安!潜在介護福祉士が復帰に向けて行える準備や心構えとは?

介護福祉士として長年現場を離れていた方の復帰に向けて、復帰前に準備しておきたいこと、現場のサポート体制、実際の復帰事例などについて、専門家が詳しく解説します。復帰に対して不安がある方必見です!【執筆者/専門家:後藤 晴紀】


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本日のお悩み:久しぶりに介護現場に戻ることが不安

介護福祉士の資格は取得していますが、長年介護職から離れていたので戻れるか不安です。
久しぶりに介護職に戻る場合に準備したほうがよいことはありますか。

介護現場復帰への不安と期待

執筆者/専門家

後藤 晴紀

https://mynavi-iryofukushi.jp/media/users/9

・けあぷろかれっじ 代表 ・NPO法人JINZEM 監事 介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士 『介護福祉は究極のサービス業』 私たちは、障がいや疾患を持ちながらも、その身を委ねてくださっているご利用者やご家族の想いに対し、人生の総仕上げの瞬間に介入するという、責任と覚悟をもって向き合うことが必要だと感じています。 目の前のご利用者に『生ききって』頂く。 私たち介護職と出会ったことで、より良き人生の総仕上げを迎えて頂ける為のサポートをさせていただく事が、私たちに課せられた使命だと思っています。

ご質問ありがとうございます。長い間、介護の現場から離れていらっしゃったのですね。久しぶりの復帰を考えると、「ちゃんとできるかな」「今の介護についていけるかな」など様々な不安が頭をよぎると思います。

私もブランクはありませんが、転職を経験しているので、新しい環境に飛び込むその不安なお気持ち、本当によくわかります。ブランクがあればなおのことですね。

介護福祉士の資格をお持ちで、これまでに培われた経験をもう一度活かしたい。そう思ってくださっていること自体が、本当に素晴らしいことです。

私は普段、介護現場での人材育成や採用、新人教育などに携わっています。 今回は、「潜在的な介護福祉士の方が現場に戻る際に感じる不安や、その準備のポイント」について、私自身の経験や実際の現場の声を交えながらお伝えします。

潜在介護福祉士とは

「潜在介護福祉士」とは、資格を持ちながらも現在介護現場を離れている方を指します。 全国には約200万人の介護福祉士がいらっしゃいますが、そのうち実際に現場で働いている方は半数ほどといわれています。

結婚や出産、育児、介護、体力面の不安、職場環境の問題など、残念ながら様々な理由で現場を離れた方が多くいらっしゃいます。
※参照:厚生労働省 介護福祉士の登録者数の推移

介護現場の変化と復帰しやすい環境

近年は、介護の職場環境が少しずつ変化しています。 働き方改革やシフトの柔軟化、ICTや介護ロボットの導入、ノーリフトケア(抱え上げない介護)の推進など、身体的・精神的負担を軽減する取り組みが広がっています。

私の所属する施設でも、こうした改善を積極的に進めており、以前よりもずっと「戻りやすい環境」が整ってきていると実感しています。

潜在介護福祉士が感じやすい不安

復帰に悩む潜在的介護福祉士

潜在介護福祉士が復帰を悩む理由としては、以下のようなことが考えられます。

1.ブランクによる知識・技術への不安
2.職場での期待とプレッシャー
3.経験者ゆえのサポート不足への懸念
4.体力面・人間関係への不安

1.ブランクによる知識・技術への不安

復帰を検討される方には、数年のブランクの方もいれば、10年以上ブランクのある方もいらっしゃいます。働いていた当時の知識や技術では対応できないかもしれないと不安に感じる方は多いでしょう。

2.職場での期待とプレッシャー

介護福祉士の資格を所有している期間のみでいうとベテラン・経験者のように期待されたり、その期待がプレッシャーとなったりする場合があります。

本人は、新人のように0から働きたいと思っている場合もあるということを、受け入れる事業者側は理解する必要があるでしょう。

3.経験者ゆえのサポート不足への懸念

また、経験者であるから、久しぶりの復帰であるにも関わらず、仕事を教えてもらえないのではないかという不安を感じている方も多いです。

私の職場でも、10年以上の経験を持つベテラン職員さんが数年ぶりに復帰される際、「昔みたいに動けるかな」「周りはサポートしてくれるかしら」と不安を口にされていました。

4.体力面・人間関係への不安

そもそも潜在介護福祉士の中には、資格取得後、ほぼ勤務しておらず「体力的にきつそう」「人間関係が心配」など世間のイメージと同様の悩みを抱えている方もいらっしゃいます。

【実例あり】介護現場で潜在介護福祉士に行っているサポート

このような不安の声は事業所側にも届いていることから、私の施設では以下のような工夫やルールを設けて、久しぶりに復帰される方も安心して働くことができる職場づくりをしています。

現場でのサポート体制

・チェックリストを使って、物品や書類の場所を一緒に確認
・ご利用者の顔と名前が分かる資料を準備
・シフトごとの業務手順書を用意
・身体介護の手技確認と、ノーリフトケア研修を実施

入職後の安心ルール

・毎月の面談を実施
・「分からないことは何度でも聞いてOK」と不安感を受け止めつつ安心できる環境を伝える
・習熟状況を明確にしながら、独り立ちの時期を一緒に決める

このように、「経験者」としてではなく「一緒に思い出しながら働く仲間」として迎えることを大切にしています。

潜在介護福祉士が、復帰前に準備しておきたいこと

潜在介護福祉士が、復帰前に準備できることもご紹介いたします。

・知識のアップデート
・スキル面の準備
・メンタル面の準備

知識のアップデート

介護は制度もケアの考え方も年々変化しています。 そのため、復帰前に以下のようなテーマを振り返っておくと安心です。

・介護保険制度の最新情報(地域包括ケアなど)
・認知症ケアの考え方(ユマニチュード、BPSD対応など)
・身体介護の新しい技術(ノーリフトケア、福祉用具活用など)
・感染対策・医療連携(標準予防策など)

書籍や厚労省の研修動画、eラーニングなど、無料で学べるコンテンツも豊富にあります。少しでも情報を取り入れておくと、自信を持って復帰に臨めると思います。

スキル面の準備

特にご経験がある方の場合、介護技術は「やりながら思い出す」ことが現場での基本となると思います。とはいえ、外部の介護技術講習や体験研修に参加しておくと、安心感がぐっと高まるためおすすめです。

メンタル面の準備

知識面やスキル以上も大切ですが、実は最も大切なのは、心の準備だったりします。

・新人の気持ちで学び直す姿勢
・わからないことは素直に聞く勇気
・「昔はこうだった」よりも「今はこうなっているんだ」と受け入れる柔軟さ
・メモ、質問、相談を積極的に行う意識

人手不足と言われる現場の仲間たちは、「業界に戻ってきてくれた」ことを本当に喜んでいます。経験を自信に変えつつ、ご質問者さんのことを知っていただく姿勢でスタートできれば、自然と職場にも馴染めるでしょう。

潜在介護福祉士が、復帰後に意識したいポイント

また、復帰後の働き方や過ごし方においても意識しておきたいポイントを紹介します。

身体の負担を軽くする工夫

ノーリフトケアやスライディングシートなど、最新の福祉用具を上手に活用していけるように反復した経験を積み重ねていきましょう。活用していけることで、驚くほど身体が楽になります。

また、復帰直後は心身に疲れが溜まりやすいものです。日々のセルフケアもとても大切になります。

おすすめのセルフケア

ここからは簡単にできるセルフケア方法を紹介します。

・ぬるめのお湯(38〜40℃)に10分ほど入浴
・就寝前の軽いストレッチでリラックス
・昼休みに3分だけ目を閉じる
・「完璧より、まぁいっか」と思う心の余裕
・週に1日「自分を甘やかす日」をつくる

努力家な方ほど自分の疲れに気づきにくいものです。焦らず、自身のペースで慣れるようにしていきましょう。

【実例あり】実際に復帰した方の活躍

10年ぶり復帰の介護福祉士

私の施設に、10年ぶりに復帰した介護福祉士の方がいます。 はじめこそ、「若い職員についていけるか不安」等と話されていましたが、数ヶ月後には、「ご利用者さんの気持ちに寄り添う声かけや姿勢」が大きな強みになっています。

まさに、これまでに積み上げられてこられた、技術と経験が、現場での実践を通じて、以前の感覚が呼び戻されていったのだと思います。

子育て後に復帰した方の活躍

また、子育てを終えて日勤常勤として復帰した方は「時間に制約がある中で、できることを見つけて主体的に動いてくれていて頼りになる存在」と現場内で高く評価され、今ではリーダーの精神的な支えとなるスタッフとなっています。

復帰の形は人それぞれですが、一歩を踏み出し、行動することで現場は必ず支えてくれるというのが実感です。

復帰を前向きにとらえるために

介護は確かに大変な仕事です。けれど、その分「ありがとう」と直接言っていただけたり、「ありがとう」をご利用者に伝えることができることで、自立支援へ繋がっていく、やりがいのある仕事です。

また、潜在的な介護福祉士の皆さんが持つ国家資格と、これまでのご経験は、超高齢社会を支える人材として、これからますます必要とされていることを知っておきましょう。

最後に:小さな一歩から始める復帰

また、最初からすべてを頑張ろうとする必要はありません。

・自分のできることから挑戦する
・研修や勉強を通じて学び直す
・同じ立場の仲間とつながる

など、再び介護のプロとして活躍するための小さな一歩を踏み出してみませんか。
もし迷っているようなら、「短時間・ボランティア・研修受講」など、気軽に始められることから始めてみてください。必ずあなたを待っている利用者さん、そして仲間がいます。

ご質問者さんの復帰を楽しみにしています。ご質問ありがとうございました。

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この記事のライター

・けあぷろかれっじ 代表
・NPO法人JINZEM 監事

介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士

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