介護職のやりがいを感じる5つの瞬間|仕事の魅力と長く続けるための工夫

介護職のやりがいを感じる5つの瞬間|仕事の魅力と長く続けるための工夫

護職のやりがいを感じる瞬間や、やりがいを感じなくなる原因、モチベーションを維持する方法を解説。介護職への転職・就職を考えている方や、現場で悩んでいる方必見の内容です。【執筆者/専門家:ささえるラボ編集部】


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介護職として働き始めたものの、日々の業務に追われ、やりがいを感じにくくなってしまった。そんなふうに思っているかたは、決して少なくありません。しかし、介護職には、魅力ややりがいを感じられる場面も多くあります。

本記事では、介護職がやりがいを感じる瞬間や、やりがいを見失ったときの対処法、長く働き続けるための工夫などについて解説します。不安を解消し、前向きに仕事と向き合うためにも、ぜひ最後までお読みください。

介護職がやりがいを感じる5つの瞬間

■執筆者/専門家

織田さとる

https://mynavi-iryofukushi.jp/media/users/40

介護業界で20年以上の実務経験を持つケアマネライター。専門学校卒業後、特別養護老人ホームで介護福祉士、ケアマネジャー、生活相談員として勤務。現在も施設で働きながら、介護・福祉分野の記事を執筆している。

介護の仕事は、大変なことが多い反面、やりがいや達成感も小さくありません。ここでは、多くの介護職員が「この仕事を選んでよかった」と感じる、代表的な五つの瞬間を紹介します。

■1.利用者さんやご家族から感謝されるとき

介護職が最もやりがいを感じる瞬間は、利用者さんやご家族から「ありがとう」という感謝の言葉をいただいたり、笑顔を向けてもらったりしたときです。自分のケアが誰かの役に立っていると実感できるため、毎日の仕事の大きな原動力となります。

最初は心を開かなかった利用者さんが、丁寧に関わることで笑顔を見せてくれたり、看(み)取りの場面でご家族から「あなたが担当でよかった」と言われたりする瞬間も、この仕事ならではの喜びが感じられます。

■2.利用者さんのADL・QOLによい変化を感じられたとき

自分のケアによって、利用者さんの日常生活動作(ADL)や、生活の質(QOL)によい変化が見られた瞬間は、専門職としての大きなやりがいを感じます。

「食事の際にシーティングを工夫したら、一部を自力で食べられるようになった」「おむつを使用しているかたをトイレにお連れしたところ、トイレで排便できることが分かった」といったように、自分が関わることで「できなかったこと」が「できる」に変わる場面も、達成感ややりがいを感じる瞬間です。

■3.人との関わりや社会貢献を実感するとき

利用者さんは豊かな経験を持つ「人生の先輩」です。その方の人生観や価値観に触れ、教科書では学べないことを知ると、介護職としての人間的な成長につながります。

また、仕事を通じて「社会に貢献している」という実感を得られた瞬間も、介護職としての大きな誇りとなります。

利用者さんの生活をサポートする介護の仕事は、超高齢社会において社会基盤を支える重要な役割を担っています。介護職がいなければ、社会全体で高齢者を支えきれなくなってしまうでしょう。

■4.専門性やスキルの向上を感じるとき

介護職は、経験や学習を通じて専門性を高めていける仕事です。研修で学んだ介助技術が上達し、利用者さんから「楽になった」と言われたり、資格を取得して自信を持ってケアに当たれるようになったりすると、プロとしての成長を実感できます。

自分が提案したレクリエーションで、利用者さんが楽しむ姿を見ることも、日々の業務のモチベーションを高めてくれます。

■5.チームワークを感じるとき

介護の現場は、介護職員だけでなく、看護師やリハビリ専門職など多職種の連携によって支えられています。困難なケースに直面した際、チームで情報を共有し、それぞれの専門性を生かして乗り越えれば、大きな達成感につながるでしょう。

例えば、利用者さんの急変に対して冷静に連携できたときや、カンファレンスで活発に意見を交わしながら方針を決定できたときは、「チームの力」を実感し、やりがいを強く感じられます。

そうした仲間との一体感や信頼関係は、介護の仕事を長く続けるうえでの大きな支えにもなります。

介護職がやりがいを感じにくくなる5つの理由

やりがいのある介護職ですが、それを感じにくくなってしまうこともあります。ここでは、介護職がやりがいを感じにくくなる理由を五つ紹介します。

■1.人間関係の悩み

最大の理由は職場の人間関係です。介護労働安定センターが令和6年度に行った「介護労働実態調査」では、離職理由の第1位は「職場の人間関係」でした。

介護はチームでの連携が必須なため、上司や同僚との関係性が精神面に大きく影響します。そのため、上司との相性が悪かったり、職員間の情報共有が不足して連携がうまくいかなかったりすると、ストレスを感じて前向きに仕事に取り組めなくなることがあります。

■2.職場環境や待遇面への不満

仕事にやりがいを感じていたとしても、仕事量や内容が給与・待遇に見合っていないと、不満が募ってモチベーションの低下につながります。

実際、「残業や夜勤をしても給与が低い」「資格を取得しても昇給が少ない」といった不満が積み重なって、仕事への意欲が徐々に失われてしまうケースは多く見られます。

■3.身体的・精神的な負担

介護職の仕事は、移乗介助や入浴介助などによる身体的負担が大きいのが特徴です。加えて、利用者さんの生命を預かることによる精神的負担も大きく、心身ともに疲れてしまう場面が少なくありません。

「人手不足で業務量が増えて十分な休みがとれない」「夜勤によって生活のリズムが乱れた」「看(み)取り介護で精神的に消耗した」などの理由で、心身が疲弊した状態が続くと、仕事にやりがいを感じる心の余裕がなくなってしまいます。

■4.業務内容のマンネリ化

毎日同じ作業の繰り返しで仕事がマンネリ化してしまうと、やりがいを感じにくくなります。日々の業務に追われるあまり、本来は介護の仕事の魅力あるはずの業務も流れ作業のようになってしまうこともあるでしょう。

改善提案が採用されないときも専門職としての成長を実感できず、モチベーション低下につながりやすくなります。

■5.将来への不安

「この仕事を長く続けられるのか」という将来への不安を感じると、やりがいを見いだしにくくなります。

例えば、給与水準が低いと「今の給料で結婚や子育てができるのか」と不安になります。年齢を重ねれば、体力的な不安も大きくなっていくでしょう。また、介護福祉士の資格を取得しても、その後のキャリアプランが示されないと、目標を持って働くことが難しくなります。

このような将来への不安は、モチベーションの低下につながります。

介護職がやりがいを取り戻すための実践方法

やりがいを失いかけたとしても、工夫次第で取り戻すことができます。ここでは、自分自身の考え方や環境を見つめ直し、やりがいを取り戻すための具体的な方法を三つ解説します。

■1.原因を分析し、小さな目標を立ててみる

まずは、やりがいが感じられない原因を分析しましょう。経験やスキルの不足など自分に原因がある場合は、小さな目標を設定し、それを克服することで自信が高まります。

そのためには、次のことに取り組んでみましょう。

・よりよい介助方法について学ぶために、介護系の本を読む
・利用者との関わりを密にするために、1日5分は利用者の話を傾聴する
・効率よく仕事をするために時間を区切る(おむつ交換後の片付けを5分以内に終わらせるなど)

このように具体的な目標を立てて、一つずつ達成していくと、やりがいの回復につながります。

■2.上司や同僚に相談し、改善を働きかける

人間関係や業務の非効率性など、原因が職場環境にある場合は、一人で抱え込まずに上司や同僚に相談しましょう。介護はチームで行う仕事なので、問題を共有して改善を働きかけると、働きやすい環境になる可能性があります。

業務フローの改善を提案したり、信頼できる人に人間関係のことを相談したりするなどして、問題の解決を図ってみましょう。

■3.転職の検討

職場環境の改善が難しい場合は、転職を考えるのも一つの方法です。

転職を検討する場合は、自分の「やりがいの軸」に合った職場を選ぶことが大切です。例えば、「一人一人の利用者と深く関わりたい」のであれば小規模施設が選択肢の一つになります。「専門性を高めたい」のであれば、資格取得支援が充実している法人を選ぶのがよいでしょう。

このように、自分が何にやりがいを感じるのかをしっかりと把握したうえで職場を選ぶと、意欲的に働ける可能性が高まります。なお、転職先を探す際は非公開の求人を多数抱え、さまざまなアドバイスも受けられる、転職エージェントの活用がおすすめです。

介護職を長く続けるためのモチベーション維持術

やりがいを感じながら介護職を長く続けるためには、モチベーションを維持する工夫が必要です。ここでは、自分自身を見つめ直す四つのポイントを紹介します。

■1.介護職を志した「きっかけ」を振り返る

仕事に悩んだときは、介護職を志した「きっかけ(原点)」を思い出してみましょう。

「人の役に立ちたい」「ありがとうと言われる仕事がしたい」といった原点を振り返ることが、困難を乗り越える力になり、モチベーションの維持・向上につながるはずです。

■2.キャリアプランを描いて目標を明確にする

「将来どうなりたいのか」という、具体的なキャリアプランを描くことも大切です。将来への漠然とした不安はモチベーション低下につながりますが、目標が明確になれば今の仕事が未来につながることを実感できます。

現場のスペシャリストになりたいのか、ケアマネジャーになりたいのか、人を育てる管理職になりたいのか。自分の目指す姿を定め、そのために今何をすべきかを考えてみましょう。

■3.仕事から離れて心と体をリフレッシュする

介護職は心身ともに負担がかかるため、意識的にリフレッシュする時間が必要です。

心身が疲弊した状態では、やりがいを感じる心の余裕は生まれません。「休日は趣味に没頭する」「友人と会う」など、ときには仕事から完全に離れて、心と体を休ませましょう。オンとオフの切り替えが、健康的に長く働くためのカギとなります。

■4.新しい資格を取得する

新しい資格の取得は、モチベーションを高める有効な手段です。

資格は専門性の証明となるため、仕事をする上での自信が高まります。さらに、資格手当による給与アップや、将来的なキャリアアップにつながる可能性もあります。

実務者研修や介護福祉士、その先の専門資格など、資格の取得を目標の一つにしてみましょう。

まとめ|介護職のやりがいを再確認して自分らしく働こう

本記事では、介護職がやりがいを感じる瞬間や、やりがいを見失ったときの対処法などについて解説しました。

介護職は周囲から感謝されたり、利用者さんの変化に立ち会えたりする喜びがある一方で、人間関係や待遇、心身の負担などで悩むことも多くあります。

そんなときは、利用者さんとの関わりや感謝の言葉、生活の変化に寄り添えた経験を振り返り、自分の成長を実感することが大切です。小さな目標を立てたり、仲間に相談したりすることで、前向きな気持ちを取り戻すのもよいでしょう。

やりがいを再確認しながら、介護の現場で長く活躍できる力を育むことが、今後の大きな支えになるはずです。

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この記事のライター

ケアマネジャー・介護福祉士・社会福祉士・公認心理師

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