本日のお悩み:ケアプランデータ連携システムについて知りたい
介護DXで注目される「ケアプランデータ連携システム(ケアプー)」とは?
■執筆者/専門家
『介護福祉は究極のサービス業』 私たちは、障がいや疾患を持ちながらも、その身を委ねてくださっているご利用者やご家族の想いに対し、人生の総仕上げの瞬間に介入するという、責任と覚悟をもって向き合うことが必要だと感じています。 目の前のご利用者に『生ききって』頂く。 私たち介護職と出会ったことで、より良き人生の総仕上げを迎えて頂ける為のサポートをさせていただく事が、私たちに課せられた使命だと思っています。
近年、介護現場では「介護DX」という言葉を聞く機会が増えています。それにともなって、ICT機器やタブレット端末、見守りセンサーの活用、LIFE(科学的介護情報システム)の導入など、介護分野でもデジタル化が急速に進んでいます。その中でも、特に注目されているしくみの一つが、「ケアプランデータ連携システム(以下、ケアプー)」です。
とはいえ、ケアプーの認知度・導入率はまだそれほど高くないのが実情です。そのため、以下のような疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか?
「FAXでも困っていないのに、本当に必要なの?」
「導入すると仕事は楽になるの?」
■介護現場で感じていた業務負担
しかし、実際は印刷やFAX、電話確認、転記作業など、多くの事務作業に追われがちになっていたことも事実です。
■ケアプー導入が期待される理由
今回は、制度の概要だけでなく、「なぜいま必要なのか」「現場では何が変わるのか」などの視点を交えながら、分かりやすく導入のメリットをお伝えしたいと思います。
ケアプランデータ連携システムとは?
■ケアプーの基本的な仕組み
■ケアプーで実現する安全・正確な情報共有
しかし、ケアプーを活用すれば、対応する介護ソフト同士がデータを直接送受信するため、紙を介さず、情報共有の安全性や正確性の向上が期待できます。
介護DXの必要性と目的
■介護DXが求められる背景
つまり、これまでと同じ仕事の進め方では現場が立ち行かなくなる可能性があるため、国は介護DXを重要な政策として位置づけているのです。
■介護DXの本来の目的とは
ケアプランデータ連携システムの導入の流れ
■ケアプランデータ連携システムの導入手順
■導入にあたって知っておきたいこと
補助制度の内容は年度や都道府県によって異なるため、導入を検討する際は、各自治体の募集要項や担当窓口を確認しておくことをおすすめします。
ケアプー導入で現場業務はどう変わる?
■導入すると現場は何が変わるのか
・送信できたか確認する。
・届かなければ電話をする。
・相手は受け取った書類を見ながら介護ソフトへ入力する。
・入力後は誤りがないか再確認する。
それに対して、ケアプーを活用すれば、紙を介したやりとりや同じ情報を何度も入力する作業が減少し、情報共有のスピードと正確性が向上します。結果として、職員は利用者さんと関わる時間を増やせるでしょう。
■ケアプーがもたらす業務効率化の効果
■導入前は毎月約5時間の事務作業が発生
■年間では36〜60時間の創出につながる可能性も
これを年間で考えると、効率化できる時間は、年間で約36〜60時間となる可能性があります。この時間を利用者さんとの会話やケアカンファレンス、多職種連携、職員教育に充てられるのは、大きな価値だと感じます。
ケアプランデータ連携システムを導入するメリット
■1.利用者のメリット
■2.ご家族のメリット
例えば、「サービス内容は正しく共有されているのだろうか?」「事業所ごとに違う対応になっていないだろうか?」などの不安は、軽減される可能性があります。ケアプーを活用すれば、多職種間での情報共有がスムーズになるため、相談や問い合わせへの対応も迅速になります。
■3.職員のメリット
日々、事務作業に追われていると、利用者さんの小さな変化に気づく余裕が失われてしまうかもしれません。けれど、介護職やケアマネージャの専門性は、ご利用者の表情の変化や歩き方の違い、体調の異変などにいちはやく気づき、対応することにあると思います。デジタル化によって生まれた時間は、そうした“人にしかできない仕事”に使ってこそ、価値があるのではないでしょうか。
ケアプランデータ連携システム導入直後の注意点
■新しいシステムには慣れるまで時間がかかる
新しいシステムを導入すると、多くの現場では「前のほうが早かった」「操作方法が分からない」「かえって時間がかかってしまう」などの声が挙がることが少なくありません。
■習熟が進めば生産性の向上が期待できる
だからこそ、私はICT機器やDX化を進めるうえでもっとも大切なのは、「最初は時間がかかって当たり前」と理解しておくことだと思っています。「時間がかかっている」という状態は「失敗」などではなく、「成長途中」ということをぜひ覚えておいてください。
ケアプーは、これからの介護DXの第一歩
介護情報基盤が整備されれば、利用者さんが入院した場合に、医療機関が介護サービスの利用状況を確認しやすくなり、退院後には医療機関での治療内容を介護事業所が共有しながら支援できます。
それを踏まえるなら、ケアプーはこれからの介護DXを見据えた、具体的な第一歩といえるかもしれません。
最後に
介護福祉サービスは、その人の人生に寄り添う重要な対人サービスです。介護DXを効果的に活用し、共に新しい福祉の未来をつくっていきましょう。
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・けあぷろかれっじ 代表
・NPO法人JINZEM 監事
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士